自遊人、温泉時間、カラット、出版、採用、取り寄せ、産地直送

     
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 湯沢編集分室で、『自遊人』の特集記事を作っています。「編集をしています」ではなく「作っています」という言い方なのは、編集だけではなく、自分で取材に行き、原稿を書いているから。越後湯沢を拠点にしてはいるものの、企画の初期はリサーチで外に出たり、調べ物や打合せのために東京にいることも多く、また、取材がはじまれば、2〜3週間は全国を飛び回っています。その後、集中して原稿を書く際は、環境の良い越後湯沢へ。実は湯沢編集分室への異動前も、リサーチや取材で東京にいなかったことが多く、また原稿を書く際は越後湯沢のマンションにこもっていたため、周囲の人々から言われるほどの大きな変化はないのです。
 
 編集プロダクションだった10年近くの間、ライターとして旅行誌や情報誌の記事を書いてきました。新規事業のマネジメントなどを行うよりも、雑誌作りにこだわりたいという、専門職指向を持っていますので、「いかに読者に楽しんでもらえる記事を作るか」という点が、いちばんの醍醐味。読者の方から「この記事はおもしろかった。こんなものがあるとは知らなかった。興味深く読んだ」などのお葉書をいただくと、非常にやりがいを感じます。
 ただ、これまで多くの編集者やライターの方々と仕事をした中で、挫折してこの世界から消えていく人を何人も見てきました。中には、体を壊してやむなく辞める人もいました。不規則な生活や運動不足、排気ガスだらけの空気、そして締め切り前はカップラーメンやおにぎりなど手軽さだけを求めるバランスの悪い食事……。体を壊さないのがおかしいかもしれません。かくいう私も、そのひとり。
 「このまま仕事を続けるのは難しい」と思うようになったころ、半年や1年間の休養をする、という選択肢もあるような気がしました。実際に、そう宣言して休養に入る人も見てきました。でも、実際には、1年間も休んでしまったらどうなるでしょう。同業者にはわかると思いますが、1年前とは世相や流行がどれほど変わっていることか、また出版界を取り巻く状況や制作環境などがどれほど変わっていることか。例えば、去年一年間を休養期間にして、まったく仕事と離れていたら、と想像すると、とても復帰できた自信はありません。
 現在、湯沢編集分室で仕事をしているのは、体調を改善するという意味合いもあります。多少、報酬は減ったとしても、仕事量も減らして、内容の濃い記事を作ることに専念する、という仕事のスタイルを選んだのです。おかげで、今までに築き上げたものを捨てずに、「制作物のクオリティ向上」を追求でき、自分にとって理想的な環境だと思います。
 
 最大の目標は、仕事をしながら、平行して体を治すこと。排気ガスの少ない空気の中で、添加物のできるだけ入っていない食事を取り、少しの時間でもスキーやハイキングなど運動をして……。そんな生活スタイルでこの半年ほど仕事をし、かなり健康状態は改善してきました。 また、現在の「雑誌」という媒体はあくまでも情報を伝える手段のひとつ。今後は、インターネットなど、違う媒体にも挑戦してみたいと思っています。
 「仕事」をする中で、誰もが通る道だと思いますが、今までに幾度かの壁がありました。1年くらいたって仕事の流れを覚えたころ、3年くらいたって、ある程度の仕事ができるようになったころなど、その時に自分が目標としていたこと──編集者から原稿の駄目だしが無くなること、ひとりで企画を担当することなどなど──が出来るようになってくると、次のステップへ上る方法がわからなくなるのです。「もう、この仕事で覚えるべきことはないのではないか……」という逃げの考えも頭をもたげます。でも、その壁を無理矢理にでも越えると、次の「やるべき事」が見えてきます。気付けば10年以上の歳月がたっていますが、「やるべき事」は、まだまだいくらでも出てくるので、その時に見えている目標を、ひとつひとつ、クリアしていきたいと思っています。
 
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